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光風会展 花・心の燃え 2009

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街路樹の新緑が芽吹き、新たな命を感じられる季節。
国立新美術館で今年も恒例の光風会展の工芸部門に、草木染めと織物の先生をしていらっしゃるsakuraさんが作品を出展されました。
先日杏の枝をお届けしたときに、機織りから外す前のほぼ織り上げたばかりの状態を拝見していたので、
日本屈指の美術館でどういう風に映えるのか、とても楽しみにしながら寄らせていただきました!






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美術館前のスロープはいつもよりも早く色とりどりのツツジが咲き誇っていました。
小さな一輪一輪命の形を表現する美しい花たち。今年も咲いてくれてありがとう。
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一面真っ白なツツジの花はこれだけ集まると逞しい生命力を感じます。
例年ならGWの頃に芽吹くのに、今年のツツジは二週間以上早く咲いているような。
地球温暖化の影響なのでしょうか。
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sakuraさんの今年の新作品はこちらの『花・心の燃え』です。
春霞のようにふんわりと優しく風に揺られるように、タピストリーいっぱいに淡いピンク色の桜が
それはそれは繊細な色合いとグラデーションで様々な色で重ねられています。
写真だと平坦に見えますが、とても立体感のある作品で圧倒されます。
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太い幹から伸びやかに枝を広げ、繊細かつ大胆なデザインの中で、心を揺さぶられるようなリズミカルな満開の桜の景色。
満開の桜の木の下から、真上を見上げているイメージなのでしょうか。
ちらりちらりと青い空が仰ぎ見えます。
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熟練の技術で一色ごとに色を染め、オリジナルのデザインを起こし、丁寧に織り上げられたsakuraさんの世界は独創性に満ち、
広い会場の中でも一つとして同じものはありません。
深い観察眼を持って織り上げられた、これぞsakuraさんの表現される2009年の桜です。
sakuraさんがおっしゃるには、「茶色い部分は散歩道のイメージでもあるし、見る人によって、
いろんな見方をしていただきたいから、タイトルは広い意味合いをもった付け方をしました。」とのこと。
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こちらはsakuraさんと一緒に会場内の作品を説明してくださった方のタピストリーです。
中東の砂漠に昇る陽光だそうです。砂漠に陰影を映す光と影。
砂山を真っ赤に染める太陽の光と同時に見える暗い影。
連なる砂の山の向こう側には輝く光がとても印象的だったからその時の情景を表現したそうです。
写真では見にくいですが、白い部分には砂の輝きがきらりきらりと感じられるように金の糸が織り込まれていました。
作者の方と楽しいおしゃべりをしながら、工芸部門の様々な作品の解説をしていただきました。
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こちらもタピストリーです。
複雑な幾何学模様の組み合わせの作品も斬新でした。
織り上げられた線は四角い枠を越え、見えない線で繋がっています。
sakuraさん曰く、美大出身の方はこのような構図の作風がお得意なのだとか。
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右から二番目のタピストリーはsakuraさんの師匠の作品です。
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会場には沢山の陶芸の作品も展示されています。大きな枝物を大胆に活けてみたいなぁ・・・と思ってしまいました。
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透明感のある華やかな壷もとてもきれいでした。
95年の歴史のある光風会の出展作品は、どの作品も作り手の並々ならぬ情熱が注ぎ込まれていました。
さまざまなインスピレーションを感じながら、豊かな感動の時間を過ごさせていただきました!
sakuraさん、素敵な時間をありがとうございました。

by dianas7 | 2009-04-19 00:06 | ■イベント
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